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バイオクライマティックデザインによる住宅設計のパターン・ランゲージ

4-2 まわれるプラン

更新日:2022年1月10日

Circular Plan


人も光も熱も風も動きやすい空間を考えます。









*「まわれるプラン」というのは、一般的に、平面計画で人の動きを無駄なくできるように動線をする考え方です。ある場所から別の場所に移動しようとするときに、複数の行き方があって最短のルートを選べるようにするためには、人がまわれるように動けることが必要です。人、光、熱、風が自在に動ける=まわれることで、住宅の中での生活が効率よく快適に行えます。


住宅の平面計画をしています。


▼その状況において

住宅の中を、人が、そして、光、熱、風が動きやすく計画しないと、室内の温熱環境や明るさ環境にムラができてしまい、快適な住宅は設計できません。

なぜなら

・太陽光は、明るさと熱の2つの要素を同時に持っていること、熱は気温として体感でき、人が放射熱を感じること、風は、人の体感に直接働きかけ、肌が直接温かさや冷たさを感じることを知って、光、熱、風がバランスよく動かさないと、室内環境にムラができてしまい、快適な住宅にはなりません。

・人が行き止まりがなく住宅の中を効率よく動ける《まわれるプラン》の意味をわかって計画しないと、光、熱、風も自在に動かせず、快適な住宅が実現できません。

・《まわれるプラン》を設計する時に、庭や外部空間との接続部のことを知って計画しないと、外部から入ってくる光、熱、風との適正な関係がつくれず、快適にはなりません。


▼そこで

地域における季節ごとの光、熱、風の関連する総合的な特性をとらえ、まわれる動線と関連付けることで光、熱、風が室内を適切に動くことのできる住宅を計画します。

例えば

・人がまわれ、スムーズに動ける室内動線を考えることで、光と熱と風が一緒に動き、ムラのない室内温熱環境を実現する平面計画をします。

・吹き抜けに大きな開口を設けて光を充分に取り込みつつ、温度上昇しないように風を取り込み、室内の温熱環境がバランスする平面計画を考えます。

・「まわれるプラン」の通り道の途中に庭への出入り口を設け、人や光、熱、風がさらに動きやすく計画します。


▼その結果

・室内環境のムラがないことで、空調設備の使用を最小限に抑えた、環境に優しいサスティナブルな住宅が実現します。

・人が動きやすいことと、光、熱、風が動きやすいことを連動させた平面計画が快適性を生みます。

・つねに変化している光、熱、風のつくる室内環境をバランスよくコントロールできる快適な住宅が実現します。

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