Balancing of Temperature and Humidity
快適な室内空間を作るためは、温度と湿度のバランスが大切です。
*温度と湿度は人間の快適性を大きく左右する要因で、その2つは密接な関係性を持っています。暖かくても「じめっ」としていたり、「からっ」としていても寒くては、快適さは失われます。同じ温度でも湿度が10%〜15%違うと体感温度が1℃変わります。これは気化熱が原因で、水分は肌から蒸発するときに熱を奪っていきます。
快適な室内空間を計画しています。
▼その状況において
人間が「快適」と感じるためには、温度と湿度のバランスが重要であり、両者がどのような関係にあるかを踏まえた計画としないと、冬の暖房時に結露などが発生したり、夏に湿った空気が溜まるなどの現象が起きるため、快適な住宅は計画できません。
なぜなら
・人間は体温管理に多くのエネルギーを使っているため、不快な環境だと体温調節をするために余計なエネルギーを使ってしまうため、人間にとって快適な住宅は実現しません。
・人の体はデリケートにできており、湿度は快適性に大きく影響を与えるため、快適な湿度領域を設定した上で温度をコントロールしないと、快適な住環境は実現しません。
・快適と感じる温度領域や湿度領域を総合的に計画しないと、温湿度がバランスしている室内空間を設計できないため、快適な室内空間は計画できません。
▼そこで
人間が快適と感じる温度と湿度の関係性を知り、温湿度のバランスを調整することで快適な領域を計画します。
例えば
・夏の日中は室内温度が高くなるため、夜間の涼しい時間帯に換気し涼風を取り込み、日射や風が入り込まないように外部との接続を避ける計画を考えます。
・冬は外気が乾燥しているため、室内は加湿器などで調湿しつつ暖房します。その際、新鮮な空気を取り入れるためには全熱交換器などを設置することを考えます。
・空気線図で湿度(飽和水蒸気量)と気温の関係性を把握することで、快適な温湿度領域を設計すると同時に、快適な湿度を保つために素材や開口部の設計もふまえた自然換気や機械換気を活用します。
▼その結果
・温度と湿度を相互補完的に計画することで、人間が体感的に快適と感じる温湿度の室内環境が実現し、快適な住宅が計画できます。
・夏に涼しく、冬に暖かい住空間となるため生活がしやすく、自然と活動的な生活を送ることができます。
・温度と湿度の関係を室内空間の設計に活かすことが可能になり、快適な室内環境を設計できます。
Comments