Water Vapor in the Air
空気中の水蒸気の特性を知り、快適な住環境を計画します。
*空気中に含まれる水蒸気の量は湿度で表され、「相対湿度」と「絶対湿度」がありますが、一般的には「相対湿度」を指します。「絶対湿度」は、水蒸気を全く含まない空気1kgあたりの水蒸気の量で表されます。空気中に含まれる水蒸気の量の最大値(「飽和絶対湿度」と言います)は、温度が高いほど多く、ある温度の「飽和絶対湿度」に対する、その空気の絶対湿度を百分率で表し、「相対湿度(%)」といいます。絶対湿度[g/kg(DA)]=飽和絶対湿度[g/kg(DA)]×相対湿度[%] g/kg(DA)は重量絶対湿度といいます。DAはDry Air(乾き空気)の略です。
*空気線図では、空気中のある温度での水分量や、結露するときの温度などの相関関係を理解することができます。
結露しない住宅を計画しています。
▼その状況において
空気中にどのくらいの水蒸気があり、結露やカビがどういう条件で発生するかを理解して計画しないと、室内環境を適正に保つことができず、快適な住環境を実現することができません。
なぜなら
・空気線図の見方や得られる情報を理解して計画しないと、その室内の空気の状態を想定することができず、快適な住環境は実現しません。
・室内の水蒸気の状態を想定した上で設計しないと、結露が生じるなどの問題が発生してしまい、快適な室内環境を設計することができません。
・結露やカビの発生原因や注意すべき場所を踏まえて計画しないと、部屋の形状や空気の流れ、使用する建材などの選択ができず、適正な住宅を設計することができません。
▼そこで
結露やカビの具体的な原因や発生場所を理解した上で、それらの状況、部位などに適切な工法で対処します。
例えば
・相対湿度、絶対湿度、露点温度などの考え方を知り、空気に含まれる水蒸気の量と温度との関連性などを想定して、住空間を計画します。
・結露には内部結露と表面結露があり、主に室内外の温度差がある、窓ガラス、壁や天井、キッチンや浴室などで発生することをふまえて、適正な性能の材料(吸湿性のある珪藻土など)の使用、部品の選定をします。
・外壁に通気層を設ける、断熱材を使用するなどの方策を取ることで、結露のない住環境を計画します。
▼その結果
・室内空気の温度と湿度が関連性を持っていることが理解でき、想定する温湿度を把握するなどすることで、快適な部屋が実現します。
・結露やカビが発生する場所、内部結露や表面結露など結露の種類を理解し対処することで、結露やカビを生じさせることのない快適な住まいができます。
・《空気を入れかえる》換気計画と連係させることで、より適正な室内環境が実現します。
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