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バイオクライマティックデザインによる住宅設計のパターン・ランゲージ

7-1 風のエネルギーを活かす

更新日:2022年1月10日

Harnessing the Energy of the Wind


風を再生可能エネルギーとして活かします。























*丸い形の地球に、太陽光が平行光線として降り注ぐと、太陽高度(角度)が低緯度地方は高く、高緯度地方は低くなります。これにより受け取る日射に強弱の差ができ、南北方向の温度差を生み出しています。さらに自転による影響を受け、貿易風や偏西風になります。温度差をならそうとする風に対し、太陽光は常に地球に降り注ぎ、南北の温度差を作り出そうとします。この結果、大気の大きな流れが維持されます。太陽光が降り注ぐ限り、風は発生します。「風力エネルギーは再生可能エネルギーである」といわれるゆえんです。

*再生可能エネルギー(Renewable Energy)とは、石油や石炭、天然ガスといった有限な資源である化石エネルギーとは違い、太陽光や風力、地熱といった地球資源の一部など自然界に常に存在するエネルギーのことです。その大きな特徴は、「枯渇しない」「どこにでも存在する」「CO2を排出しない(増加させない)」の3点です。


風を住宅のエネルギー源として使うことを考えています。


▼その状況において

風のエネルギーを積極的に取り入れた計画をしないと、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を多く排出する石油、ガス等で生み出した電力だけをエネルギーとして使用することになるため、地球環境に配慮した住宅は実現しません。

なぜなら

・再生可能エネルギーである風力を積極的に利用する計画にしないと、地球温暖化の原因となる物質が排出されるため、環境に配慮した住宅は実現しません。

・風を風力発電に使用するためには、発電設備を良い風が吹く場所に適切に計画しないと、効率の悪い発電となり、環境に配慮した住宅は実現しません。

・風のエネルギー以外の直接的活用として、室内の熱や汚染物質、臭いなどを換気する計画もしないと、室内を衛生的にできないため、快適な住宅は実現しません。



▼そこで

再生可能エネルギーである風を適切に活用することで、快適な住宅を計画します。

例えば

・敷地の中で適した場所に風力発電設備を設置するなど、敷地周辺で吹いている風の向きや地面の高低差などを把握し、風を有効利用することを検討します。

・他の再生可能エネルギー(太陽光など)と連携して活用することで、より効果的な活用方法を考えます。

・蓄電システムを併用することにより、定常的に利用可能な電力としてまかなえる平滑化エネルギーとして利用することを検討します。


▼その結果

・自然の風を利用した、環境に優しいクリーンエネルギーで電力をまかなうため、環境に配慮した住宅が実現します。

・コストにも優しい再生可能エネルギーを採用した住宅を計画することができます。

・風のエネルギーの潜在力を発見し、活用の範囲を広げていく意識を育てることができます。

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