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  • 猛 小林

1-3 風土とよりそう

Nestle in with the Surroundings


人の生活文化は風土とともにあります。




*風土とは、ある土地の気候・気象・地形・地質・景観などの自然現象と、そこで展開されている人の生活、歴史、文化なども含めたあらわれの全体を示す総称で、場所ごとに異なるのが特色です。「風土と呼ぶのはある土地の気候、気象、地質、地味、地形、景観などの総称である。それは、古くは水土とも言われている。人間の環境としての自然を地水火風として把捉した古代の自然観がこれらの概念の背後にひそんでいるのであろう。しかしそれを「自然」として問題とせず「風土」として考察しようとすることには相当の理由がある。」(和辻哲郎(1935)『風土―人間学的考察―』岩波書店 )*「Milieu(フランス語/中間の意味)あるいは「風土」、この二つの言葉はしばしば「自然環境」の意味で用いられるが、それにもかかわらず、そこには文化的な意味合いが含まれている。この二面性から明らかになるのは、具体的に与えられたひとつの風土の実際面においては、自然と社会が不可分だ、ということである。」(オギュスタン・ベルク、篠田勝英 訳(1988)『風土の日本―自然と文化の通態―』筑摩書房 )


風土と生活環境について考えています。


▼その状況において

風土を知って、風土を重視する考えを持たないと、その場所だからこそ実現できる生活環境の特色がつくれず、地域の自然と生活文化によりそった建築は実現しません。

なぜなら

風土とは、地域の自然とそれに強く影響されて展開している生活文化の総体のことです。地域の生活文化は、本来地域の気候に強く関連しているのですが、近代以来の地球規模の産業の発達が、気候を人工的な力で制御する方向に大きく変化させ、人の地球環境への過剰な関与が、自分達の生活の存続を脅かす段階にまで来ているのです。風土と建築との関連性が希薄化していることは、そのあらわれでもあるのです。


▼そこで

風土を知って、風土と協調することで、その場所ならではの生活環境のあり方を考えます。

例えば

住宅の中で、梅雨時に窓を開けて外部を感じたいと考える人の感性によりそってみる。あえて敷地の北側に庭をつくり、南からの光が入るようにすると、季節感のある明るい庭を室内から楽しみたいという人の感情を、住宅の中で受け止めることができます。風土を大切にする発想が、生活の快適性と満足感につながっている場所づくりができるのです。


▼その結果

風土とともにあった生活文化を再認識し、あらためて育み、環境と響き合う日常生活の満足感のある生活環境を発想することができます。

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